2023年7月22日

山崎25年を手に入れるのはほぼ不可能?定価販売はあるのか?購入方法や味を紹介

山崎 25年 定価

サントリーを代表するシングルモルトウイスキー山崎にはサントリーの創業100周年を記念して発売された山崎25年というウイスキーが存在します。

 

本記事では、山崎25年はどういったウイスキーなのか?定価や手に入れることが可能なのかをご紹介します。

 

山崎25年とは

 

日本のウイスキーが世界5大ウイスキーと呼ばれるようになった昨今。そう呼ばれるようになったのも、サントリーが販売するシングルモルトウイスキー山崎の存在があったからではないでしょうか。

 

そんなサントリーを代表するシングルモルトウイスキー山崎には、サントリーの創業100周年を記念して発売された山崎25年というウイスキーが存在します。

 

山崎の歴史

 

山崎ができた経緯としては、鳥井信治郎が赤玉ポートワインの樽にリキュール用のアルコールを詰めて放置していたものを飲んだことが始まりだと言われています。

 

鳥井信治郎が初めて飲んだものは、厳密にはウイスキーではなくスピリッツを樽で熟成させたものですが、芳醇でかつ味わい深い複雑味に感銘を受けウイスキー造りに興味を抱きます。

 

そして、ウイスキーの時代が来ることを信じて1923年に大阪府三島郡島本町山崎にてウイスキー造りに着手します。

 

山崎は当時シングルモルトとして販売されることは無く、あくまでもサントリーが販売するブレンデッドウイスキーのキーモルトとして製造されていました。1929年にサントリーから初めて発売されたウイスキー「サントリーウイスキー(白札)」のラベルには「PURE MALT」と表記されているため、他の蒸溜所のモルト原酒とブレンドして作られたということになります。

 

意外かもしれませんが、山崎蒸溜所のモルト原酒が山崎シングルモルトとして初めて販売されたのは、白札の発売からだいぶ年月の経った1984年だったようです。

 

多種多様な樽の長期熟成モルト原酒を使用

 

現在公式ホームページでは、山崎25年には山崎蒸溜所内のミズナラ、スパニッシュオーク、アメリカンオークなどの樽で、25年以上熟成された原酒のみを使用して作られるウイスキーとして記載されています。

 

色合いもミズナラらしい赤銅色となっています。

 

公式では確認できていないのですが、現在は恐らく発売当時と比べて樽のブレンドの比率がかなり変わっていると思われます。

 

過去に発売されていたものはシェリーを使用したのだろうと予想がつくようなトロミを感じる黒い色だったのが、現在では上記で述べた通り軽やかな色合いになっています。かなり難しいとは思われますが、初期ロッドと今のロッドで飲み比べをしてみたいものです。

 

味わいや香り

 

現在販売されている山崎25年はミズナラ由来の木香をはじめ、果実味や甘さを感じさせるスパニッシュオークとアメリカンオーク由来の香りが調和した味わい深いウイスキーのようです。

 

具体的には、「香り:熟した果実、オレンジマーマレード、伽羅・香木/味 濃厚な甘み、蜂蜜、かすかな薫香、ほろ苦さ」と他の山崎のようなシェリー樽原酒をふんだんに使用した味わいとは別路線のウイスキーのようです。

 

山崎25年の楽しみ方

 

山崎25年の楽しみ方はやはりストレートの一択かと思われます。

 

トワイスアップというブレンダーの方が味を確認する際の飲み方も悪くはないですが、私たちが手にするのはすでに瓶詰め時に加水した後の度数43%となっているため、本来の味わいを感じるには薄すぎるかもしれません。

 

贅沢ではありますが、香りを開かせるという意味ではハイボールも悪くはないかもしれないです。ただ、山崎25年をハイボールにするにはかなりの勇気が必要ですね。

 

山崎25年を飲めるだけでも十分満足ですが、少し口が寂しいということであれば山崎25年のテイスティングコメントを参考にして、マーマレードを乗せたクラッカーや黒い果実のドライフルーツなどを合わせるとその味わいがより強調されて感じるかもしれません。

 

山崎25年の世界的な受賞歴

 

山崎25年は意外なことに獲得した賞が非常に少ないです。

 

公式に発表されているものではWWA(ワールド ウイスキー アワード)では2012年 ワールドベストシングルモルトウイスキーを受賞。

 

SWSC(サンフランシスコ ワールド スピリッツ コンペティション)では2015年 最優秀金賞受賞を受賞。

 

上記2種類のみとなっております。

 

あくまでも、個人的推測ではあるのですが、いい意味でも悪い意味でも個性が出すぎてしまい、このような結果になったのかもしれません。

 

しかし、獲得した賞が少ないからと言って山崎25年というブランドが廃れることは無いでしょう。

 

山崎 25年を手に入れるには?

 

山崎25年は恐らく定価で店頭に並ぶことは無いと言っても過言ではないかもしれません。

 

ウイスキーに精通したモルトバーの店主でも案内をもらえることは稀だと思われます。

 

価格を気にしないということであれば、インターネットオークションやオンラインサイトを利用すれば簡単に入手できます。ただ、発表されている定価160,000円(税抜)とは大きくかけ離れた約10倍の価格になっていることがほとんどです。

 

それでは、何故ここまで入手が難しいのか、そして定価で手に入れる方法は無いのかを解説します。

 

年間生産量は非常に少ない

 

山崎25年がここまで手に入らない理由は年間の生産量が約1,200本と非常に少ないことが原因と思われます。加えて、ほとんどの場合希少なお酒などは割り当てとして決まったところに卸される場合が多く、飲食店がその大半を占めると思われます。

 

では日本にどれぐらいの飲食店があるのかというと、厚生労働省が発表する飲食店営業施設数の推移を確認する限り、2021年時点で約140万軒の飲食店が営業していて、社交業という「お酒などの飲み物や食べ物を提供している店」というくくりだけでも約12万軒営業しているようです。

 

その結果、酒販店や百貨店などの小売業者に卸されることは少なくなり、手に入れるのが難しくなってくるのだと思われます。

 

サントリーの希望小売価格

 

現在販売されている山崎25年の希望小売価格は160,000円(税抜)と全ラインナップの中でもかなり高価です。

 

ただ、以前は少し安い価格で販売されており2022年4月1日以前は125,000円(税抜)だったようで、28%の値上げを実施したようです。

 

その背景は恐らく円安による原料の二条大麦の高騰や、世界的なウイスキーの需要高などがあると思われます。この価格はあくまでもサントリーが希望する小売価格なのでこの価格で店頭に並ぶことは恐らく無いでしょう。

 

SNSではドン・キホーテにて約150万円で販売されていたことが確認されています。なので、この小売価格は参考にならない価格と思ってもいいかもしれません。

 

オンラインサイト

 

オンラインサイトとなると手に入れることはそこまで難しくないと思われます。ですが、価格は約130万円と気が遠くなるほどの価格ばかりです。

 

以前は全国に店舗を展開するカクヤスが、5名限定で山崎25年を定価販売するというキャンペーンを行っていました。しかし、それも2021年の話で現在ではそのような抽選販売は行われていません。

 

百貨店などの抽選販売

 

百貨店では山崎25年を手に入れることはできるのかというと、東急百貨店が以前そのような抽選を行っていた形跡がネット上では確認できました。

 

しかし、現在東急百貨店の最新ニュースを確認する限りは現在では山崎25年が手に入る抽選は行っていないようです。

 

こういった山崎25年のようなプレミアムウイスキーは父の日や母の日、お盆、年末年始などの大きなイベントの際に販売することが多いです。

 

実際に、近鉄百貨店では山崎25年を含めた豪華ラインナップのウイスキーを100万円で販売する抽選が行われたこともありました。

 

逐一情報を確認することも重要ですが、世間的に大きなイベントの前ぐらいにチェックをすると見かけることができるかもしれません。

 

免税店

 

免税店がある成田空港と関西空港では定期的に抽選販売を行っていることが多いようです。

 

ちなみに、通常の山崎25年ではなく木箱であしらわれた特別仕様の山崎25年リミテッドエディションというものとなっています。

 

価格は通常ボトルの定価160,000円(税抜)なのに対し、リミテッドエディションは特別仕様ということもあってか250,000円(税抜)と通常ボトルの価格よりかなり高価です。

 

加えて、この山崎25年の購入は日本を出国することが条件となっているようです。

 

抽選に応募する方法としてはオンライン上で済ませられるようなので、これから海外に行く予定のある人は応募してみるのも手かもしれません。

 

山崎25年の種類

 

一概に山崎25年とは言っても様々な仕様のものが存在します。また、ブレンダーが変わることによってその味わいにも大きな変化を見せることがあります。

 

過去に販売されていた山崎25年は、シェリー樽の山崎を使用している比率が多いためか色も黒く濃い色合いでした。

 

しかし、現在公式ホームページで確認する山崎は、ミズナラ樽の比率が多い様で明るい赤銅色と記載されており、違いが明確となっています。

 

贅沢ではありますが、過去に販売されていた山崎25年と現在販売されている山崎25年の飲み比べを行ってみたいものです。

 

このように、販売遍歴に応じて味わいが変わることもあれば、販売される際の外箱の仕様にも変化がありますので、そちらをご紹介します。

 

山崎25年ベロア

 

発売当初販売されていた山崎25年は、外箱がベロア地の箱で高級感あふれる仕様となっていました。

 

その中でも大きく二つに分けることができて、初期の山崎25年は製造年とシリアルナンバーが記載されていました。

 

後期になると製造年とシリアルナンバーは無くなったようです。なので、お手元に山崎25年を所有している方はそれを確認してみればいつ頃製造された山崎なのかを知ることができます。

 

山崎25年 紙箱・布箱

 

 その次に製造されていたのが山崎25年の紙箱と布箱です。順番としては紙箱が最初で後に布箱となっております。

 

紙箱の山崎25年はシェリー樽仕様の最後のロットとなっております。

 

その後に販売された布箱は、現在販売されているミズナラ樽を使用した山崎25年となっています。

 

山崎25年リミテッドエディション

 

最後に紹介するのが、先ほども免税店セクションでご紹介した山崎25年リミテッドエディションです。この山崎25年は国内にて店頭販売されていない唯一の山崎25年となっています。

 

外箱の仕様も通常のものとは異なり、木箱に熨斗紙をあしらった高級感あふれるものとなっております。免税店のホームページを確認すると、現在販売されているこちらの山崎25年はミズナラ樽ではなくシェリー樽が特徴的な味わいのようです。

 

ただ、山崎25年のシェリー樽からミズナラ樽主体のブレンドに変更されたのが2021年7月頃とかなり最近なのでページの更新ができておらず前の情報が記載されていることがあるかもしれません。

 

まとめ

 

今回は山崎を代表する長期熟成シングルモルトウイスキー山崎25年の紹介をしました。

 

山崎25年については定価での購入はかなり難しいことがわかりました。なので、すぐにでも欲しいということであればプレミアム価格で手に入れるのが一番手っ取り早い方法だと思われます。

 

どうしても安くということであれば定価の160,000円(税抜)を大幅に上回る250,000円(税抜)にはなりますが、海外に行く予定がある人は免税店の抽選販売で山崎25年リミテッドエディションに応募するのが一番です。

 

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