2023年7月12日
ウイスキーに賞味期限はある?長持ちさせる保管方法を紹介
目次
ウイスキーには賞味期限や消費期限の記載がないので、いつまで飲めるものかと疑問に思っている人も多いのではないでしょうか。
ウイスキーを贈り物でもらったりしたけれど、棚の奥にしまったままになり、気付けば結構時間が経っていたということも少なくありません。
ずばり気になるのは、ご自宅に長期保存していたウイスキーは飲めるのかどうかという点ですよね。
実はウイスキーが美味しく飲める期限は、未開封なのか開封済みであるかや、保存状態によっても異なります。
いつまでも美味しくウイスキーを飲みたいなら、正しい保存方法を知っておくことが大切です。
本記事では、ウイスキーの賞味期限(消費期限)や、正しい保存方法について紹介します。
ご自宅に古いウイスキーが眠っている方などは、ぜひ参考にしてみてください。
ウイスキーに賞味期限はない
結論からいうと、ウイスキーに賞味期限はありません。
ウイスキーは食品表示法によって、賞味期限の記載を省略できるようになっているからです。
ウイスキーは蒸留酒といって、醸造酒を加熱して出てきた蒸気を冷やし、液化したお酒です。
元の醸造酒よりもアルコール度数が高く、タンパク質や糖質など雑菌が繁殖する原因となる成分が含まれていないため、品質の劣化が起こりにくくなっています。
そのため、未開封で保存状態がよければ長期間品質を保つことができます。
しかし、一度開封し空気に触れてしまうと酸化が始まるため、美味しく飲める期間は、およそ半年から一年くらいといわれています。
保存状態が悪いと劣化が急速に進んでしまうので注意が必要です。
ウイスキーは保存状態がよければ、長期間美味しく飲めるとお伝えしました。
しかし、長期間といっても何十年と経ったウイスキーでも美味しく飲めるのでしょうか?
実はウイスキーは数あるお酒の種類の中でも、比較的アルコール度数が高いお酒です。
そのため長期保存に向いており、質の良い未開封のウイスキーであれば10年前、20年前のものでも飲むことができます。
オークションや買取業者などでは、実際に何十年も前に製造されたウイスキーに高い価値が付いています。
また、ウイスキーの中には、むしろ古いほど価値が生まれるものもあります。
例えば製造段階で長期熟成された「ヴィンテージウイスキー」や、すでに製造が中止されてしまった「プレミアムウイスキー」などがそれにあたります。
これらのウイスキーの中には、ボトルによっては発売当時の10倍以上の値段が付いているものもあります。
もしご自宅に古いウイスキーが飲まずに眠っている方は、捨ててしまってはもったいありません。
保存状態がよければまだ美味しく飲めますし、もしかしたら驚くほどの価値が付くかもしれません。
コルクの劣化に注意
コルク栓のウイスキーは注意が必要です。
室温が高いとコルクが劣化し、中のウイスキーも劣化してしまう可能性があります。
コルクが乾燥してひび割れたり、収縮したりして、ボトルと蓋の間に隙間が生じたことにより、ウイスキーが空気に触れて酸化してしまうケースがあります。
また、開封前でも保管期間が長いと、コルクのにおいがウイスキーに移ってしまう場合もあります。
他にも、コルクの収縮によってできた隙間からウイスキーが漏れたり、コルクがもろくなって開栓が難しくなったりすることもあります。
以上のことから、コルク栓のウイスキーは早めに飲み切るか、密閉性の高いボトルに移し替えることをおすすめします。
瓶の中で熟成されることはない
ウイスキーを長期間保存しておくことで、熟成されてさらに美味しくなるのではないかと思われている方もいるかもしれません。
しかし、ウイスキーはワインと違って、瓶の中で熟成されることはありません。
ウイスキーが代表される蒸留酒は、2回以上高温で蒸留されて作られる過程で、ある程度の化学反応が加速されるため、時間経過によって瓶の中で化学反応が起きることは考えにくいからです。
ウイスキーの保管方法についての注意点
未開封のウイスキーに賞味期限はありませんが、保管の仕方が悪いと、味や風味が劣化してしまいます。
ウイスキーを長期間保存する際には、以下の保管方法を守って、いつまでも美味しいウイスキーが楽しめるようにしましょう。
適切な温度で保管する
ウイスキーを保管する場合は、高温多湿の場所を避けて涼しい場所に保管してください。
具体的には、室温15度〜20度程度が望ましい環境といわれています。
直射日光を避ける
ウイスキーは紫外線のダメージに非常に弱いため、直射日光を避けて保管するようにしてください。
光が当たることで、内部の温度が上昇して、ウイスキーに悪影響を及ぼすことも考えられます。
なお、日光(紫外線)だけでなく、強い電気の光もガラス瓶を通り抜けて酒質に影響を与えます。
ウイスキーの箱は光を遮断するようにできているので、箱がある場合は箱に入ったまま保管しておくことでも光を遮ることができます。
空気に触れないようにする
ウイスキーは空気に触れると酸化しやすくなります。
とくに開封後のウイスキーは、蓋の隙間から空気が入ることがあるため注意が必要です。
蓋がしっかり密閉されていないと空気が入るだけでなく、アルコールが抜けて風味が損なわれる可能性があります。
におい移りに注意
芳醇な香りもウイスキーの魅力です。
芳香剤や線香、においのある食品などの近くでウイスキーを長期間保管すると、においが移って、せっかくの香りが損なわれる可能性があります。
未開封の状態であったとしても、瓶などについたにおいがウイスキーを飲む際に香りを楽しむ妨げとなります。
ウイスキーの香りを損なわないためには、においの強いもののそばに保管しないように気をつけてください。
ウイスキーの保管・保存場所
それでは具体的に、ウイスキーを保管・保存するのに適切な場所をご紹介します。
食器棚・納戸
ウイスキーの保管・保存場所に悩んだら、扉付きの食器棚や納戸などがおすすめです。
扉が付いた食器棚なら直射日光を避けることができる上に、目につきやすいため、長期間保存していても飲み忘れを避けることができます。
他には、納戸や床下収納、階段下スペースなどでの保管もおすすめです。
暗所で高温になりにくい場所なので、ウイスキーの保管に適しています。
ただし、階段下は家の構造や窓の位置によっては日光が当たったり熱がこもりやすかったりする場合があります。
また、床下収納は湿気がたまりやすい点にも注意が必要です。
なお、床下や階段下など日常的に見る機会が少ない場所に保管する場合は、飲み忘れがないように気をつけましょう。
ワインセラー
ワインを保管するためのワインセラーも、ウイスキーの保管場所としても適しています。
ワインセラーは、ウイスキーを保管する際に注意すべき直射日光とにおい移りを避けることができます。
ただし、蓋がコルクのウイスキーを保管する場合は、ボトルを横に寝かせるタイプのワインセラーは不向きです。
蓋がコルクのウイスキーは、横にしたまま長期間保管すると、コルクが劣化してウイスキーが蒸発したり漏れたりするおそれがあるため、立てて置くのが望ましいです。
また、ワインセラーは開封後のウイスキーの保管にも適していますが、ワインセラーで保管する際は、スクリューキャップやコルク栓がしっかり締まっていることを確認してください。
冷蔵庫での保管はNG
直射日光の当たらない暗所というと、冷蔵庫で保管すればいいのではと思う人も多いでしょう。
しかし、ウイスキーを冷蔵庫に保管するのはおすすめではありません。
理由は、ウイスキーを冷やしすぎるとせっかくの香りや本来の味わいが損なわれる可能性があるからです。
また、冷蔵庫は色々な食品の匂いが充満している場所なので、におい移りが心配な点でも冷蔵庫での保管は好ましくありません。
開封後のウイスキーはいつまで飲める?
ウイスキーは開封後も比較的長く保存できるお酒です。
ただし、あくまでも正しく保管した場合が前提です。
開封後は外の空気に触れた状態になるため、日が経つほど風味や味は劣化していきます。
すぐ飲むに越したことはありませんが、開封後半年以内であれば、ほとんど風味や味を維持した状態で美味しく飲むことができるでしょう。
開封後のウイスキー保管の便利グッズを紹介
開封後のウイスキーはなるべく酸化させないようにすることが、最後まで美味しく飲むために大切です。
プライベートプリザーブ
プライベートプリザーブとは、ワインを保存しておく際に使われることの多い保存用のガスです。
飲み切れなかったボトルの中をガスで充満させることで、空気に触れにくくさせ風味を長持ちさせてくれます。
使い方は簡単で、プライベートプリザーブ本体にストローをつけて、ウイスキーのボトルの中に3、4回プッシュしてガスを注入したらしっかりと栓をします。
パラフィルム
ウイスキーのボトルと蓋の隙間をしっかり密閉するために役立つのがパラフィルムというアイテムです。
伸縮自在のプラスチックでできており、キャップ部分に巻けばボトルの機密性を高めることができます。
まとめ
ウイスキーに賞味期限はありませんが、長期間保管するためには正しい方法で保管することが大切です。
保管する場所に気をつけ、せっかくの美味しいウイスキーを風味も味も維持した状態で最後まで美味しく飲みたいですね。
未開封のウイスキーなら、ウイスキーの買取業者に査定を出してみるのもいいでしょう。
ウイスキーは古くても値段がつくものもあり、飲まずに家で眠っていたウイスキーに思わぬ価値が付くかもしれません!。
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