2023年7月24日
白州25年の定価は?特徴と入手経路
目次
【白州】といえばサントリーより出されているウイスキーを思い浮かべますが、白州の中でもラインナップがたくさんあることご存じでしょうか?
本日はそんな白州のラインナップの最高級品として認知されている〔白州25年〕について掘り下げていこうと思います。
白州25年とは
白州の中で熟成年数最長の25年。
使用している原酒は25年を超える貴重なモルト原酒を使い、白州の特徴であるウッディーでスモーキーな味わいとフルーティな余韻が味わえる1本です。
長熟原酒を使用するため販売本数は制限されており、入手困難なお酒の一つとなっております。
白州の特徴
白州は山崎と違い切れがあるピーティな味わいが特徴です。
ピーティとはピート香のことを言いますが、主にスコッチの特徴として使われる表現です。ウイスキーを作る際、発芽した麦を乾燥させるために燃焼(製麦)させるのですが、その際に使用する燃料をピート(泥炭)にすることで生じる独特の薫りのことをピーティと表現します。
ピートとは植物が堆積し約1万5千年程かけてできた泥状の炭で、スコットランドの地層ではよくみられるもののため、古くから燃料として使われていました。
しかし、香りが強いためウイスキー作りに使用される量は減りつつあります。
今ではスコットランドの中でもアイラ島でよく使用されているので、アイラの特徴と認識されているかと思います。
白州でピートを使用しているということは、スコッチの中でもアイラ島のウイスキーのように薫り高く、洗練されたウイスキーを目指して生まれたラインナップということがわかります。
更に特徴として「森香る」と称されるほどさわやかな香りが挙げられます。
そのように評されるのも樽や環境・醸造技術によって生み出されています。
白州蒸溜所と環境
白州蒸溜所は森の中にある正に「森の蒸溜所」です。
山崎蒸溜所ができた50年後の1973年、南アルプス甲斐駒ヶ岳の麓に設立されました。
当時世界最大級のモルト蒸溜所となった白州蒸溜所は、敷地面積約82万㎡、標高約700m、約40万個の樽。スケールの大きな蒸溜所ですが、決して広大な土地があっただけではない理由があります。
ウイスキーのエッセンスとなる 水
ウイスキーの仕込には水は大変重要で、原料である麦を仕込水に浸して吸収させたり、蒸溜されて気体になったアルコールを液体に戻すために使用されたりと様々な場面で使われております。
ウイスキーづくりで最適な水は天然水であること、ウイスキーの性格は含まれるミネラル分=硬度によって異なります。
山崎蒸溜所の水は硬度94度程度の中軟水。日本の水の中ではミネラル分の多い水です。
一方白州蒸溜所の水は硬度30度程度の軟水。軽やかでなめらかな味わいとなります。
※軟水…硬度~60
中軟水…硬度61~120
硬水…硬度121~180
スコッチウイスキーでは硬水が主流で個性的な味わいとなるため、山崎は水をスコッチに近いものを選んだ一方、白州はより日本的な味わいを目指してたどり着いた土地です。
山崎と異なるウイスキー原酒を求めて全国各地を調査し、日本有数の名水地である白州の地にたどり着いた理由は水にあったのでした。
地質にも計算やこだわりが含まれている
山崎蒸溜所から50年の月日の間に培われた知識・技術によって綿密な計画の元、蒸溜所設立は進められ、水・土地はもちろんですが、気候、地質にもこだわった場所でした。
スコットランドの地質は砂岩や古成火山岩などいくつかの地質に分かれるのですが、白州の地である甲斐駒ヶ岳は主に岩石・花崗岩の地質です。
花崗岩はマグマが冷え固まってできた火成岩の一種であり、花崗岩層を通過する水は様々なミネラル分を含みます。
甲斐駒ヶ岳を含む南アルプス山麓は美しい自然に囲まれた地域で、日照率は高いが冷涼な地域であることも選ばれた理由ということです。
多彩な原酒を生み出す釜と自社製の樽
蒸溜所には6つの初溜釜と6つの再溜釜が鎮座しています。蒸溜釜は同じ形ではなく、背が高いもの、小型なものとさまざまです。形が違うことで味わいが変わります。
例えば蒸溜釜がストレートなタイプだと、含まれた液体の揮発がぶつかることなく蒸溜釜を出ることとなり、結果元の個性を色濃く引きついだ原酒が生まれます。
さらにここでは4種類のモルトを使用して原酒が作られています。
樽材は5種類使用しているため、非常に多くの個性ある原酒を作ることが可能です。
白州の製樽工場は蒸溜所そばに位置しており、森の中で作られております。
樽を買取してウイスキーを製造しているメーカーも多い中、自ら樽工場を持つことで貯蔵部門やブレンダー室が希望するオーダーに細かく答えることができるわけです。
主にホワイトオーク材を使ったホッグスヘッド(容量230リットル)という小さめな樽を使用します。
白州は冷涼な地域であることと、白州の特徴である爽やかな味わいにするため、この樽が選ばれています。
その他にもスパニッシュオーク樽・シェリー樽などの素材の異なる樽で熟成した原酒も作られます。
白州蒸溜所についてみていきましたが、ところで【白州25年】はどんな特徴があるのか気になりますよね。
白州25年の特徴
白州の最長熟成年数表記である白州25年は2008年に販売されました。
蒸溜所ができてから35年の時を経て生み出された白州25年は貴重なモルト原酒の中から酒齢25年以上の原酒を合わせています。
白州シリーズが初めて発売されたのが白州12年です。蒸溜所ができてから21年経った1994年に誕生しました。
白州12年は新緑の香り・青りんごの爽やかな香りとふくよかな果実味が感じられ、後味は切れが良くふわっとスモーキーな香りが余韻に残ります。
比べて白州25年はもう少し重厚感が出てきます。
熟した柿・マンゴーのような糖度が満ちた甘い果実にほのかな酸味、香りはピーティ且つスモーキーな余韻の長い味わいが特徴となります。
スコッチと異なり、軟水を使用しながら複数の樽材の香りが熟成と共に深い香りとなってまとまっており、実に個性的でありながら日本らしい雰囲気を要しており、一度は味わいたい憧れの1本となっております。
白州25年はオーク樽、シェリー樽などいくつかの樽材を使った原酒を使用していることが特徴となります。
熟成期間もさることながら、使われた樽材・原酒のブレンドによってこの香りは作られているのでした。
白州25年の定価
白州25年の定価は現在160,000円(税抜)ですが、2008年の発売当初は100,000円(税抜)でした。
白州12年は一度終売してしまいましたが、現在は復活しております。ですが、原酒不足によるため数量限定販売となり、価格も以前より値上げしたものとなりました。
原酒不足となっているのは海外からも人気が出たことが大きく、要因として数々のコンペティションにて賞を受賞していることが挙げられます。
世界が認めた輝かしい受賞歴
白州での受賞は白州18年が2006年に取ったISCインターナショナル・スピリッツ・チャレンジにて金賞を受賞したことが始まりです。
白州25年は発売年である2008年にISC金賞受賞を皮切りに、2009年にIWSCインターナショナル・ワイン・アンド・スピリッツ・コンペティション 金賞受賞、2010年にISC金賞、2011年にIWSC金賞受賞、などなど輝かしい受賞歴があります。
ISCはイギリスの酒類雑誌「ドリンクス・インターナショナル」が主催する蒸溜酒の品評会で、
IWSCはイギリスのワイン研究者であるアントン・マッセル氏が1969年創設し、現在はカリフォルニアワインであるオーパスワンの生産者であるロバートモンダヴィをはじめとした著名人が会長となり、世界から選ばれた審査員によるブラインドテイスティングや科学的知見からの分析により選考されます。
世界でも認知度の高いコンペティションで複数回受賞していることで、多くのファンを獲得することにつながっていることがわかります。
白州25年が高額な理由は?
ファンが増えることにより入手が困難となり、より競争は高まります。
サントリーの製品の中でも受賞歴も多く、飲みやすい白州は非常に人気のあるブランドです。スコッチより飲みやすいものの、単調ではなく香り豊かであることがウイスキーを飲み慣れていなくても受け入れられている理由でしょう。
さらに今は重厚感のあるウイスキーをロックで飲むことより、食中酒としてハイボールで飲まれることが増えております。
その点から見ても人気の理由がわかります。
入手経路はある?
白州でもノンヴィンテージと12年は酒屋さんなどで見かけることがあるかと思いますが、18年、25年となると購入困難となっているのが現状です。
理由としては製造本数が少ないことと、人気が高いため価格が高騰し、転売目的で買われるケースが増えることが要因と考えられます。
ですので、ネットオークションなどでは売られていることがありますが、金額は定価の数十倍まで上がっているケースが多く、さらに偽物も横行しているので購入には注意が必要です。
通常ルートで買うとなると、百貨店や酒屋さんで不定期に開催される抽選販売が一番現実的かと思います。
いつ抽選されるかはわからないので、定期的に情報を仕入れることが必要です。
白州25年の美味しい飲み方
入手した時のためにおすすめの飲み方をご紹介いたします!
森香るハイボール
1.氷をグラスにたっぷり詰めてステア(混ぜます)。グラスを冷やします。
2.溶けた水を一度捨てて、空いたスペースにさらに氷を入れます。
3.白州をゆっくり注ぎ入れ、冷えたソーダを氷に当たらないようグラス肌にそわせて注ぎ入れます。
4.マドラーで持ち上げるように一度混ぜ合わせます。
最後にミントの葉を掌でたたいて香りを出してから上に添えれば完成です。
夏の暑い日に森林浴をしているような爽やかな気分となることでしょう。
水割り
白州1に対して水を2~2.5を香りの広がりを見ながら合わせていきます。
水を白州の生まれた南アルプスの天然水にするとよりまとまりが出ておすすめです。
ストレート
白州25年のような長熟なウイスキーを味わうならまずはストレートがおすすめです。
少しだけ口に含ませて、舌の上で転がすように味わえば体温でゆっくり紐解かれ、香りが粒だって現れます。香りと余韻を楽しむのならストレートで味わってみましょう。
まとめ
白州25年はサントリーの長年の知見・技術を結晶させて作られた貴重なウイスキーブランドであることがわかり、世界中で人気となる理由もよくわかりましたね。
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